スポンサーリンク

ロードスター:ブレーキオーバーホールとパッド・ローター交換

今回はちょっと長くなります。
納車後のチェックで発見された左リアブレーキキャリパーからのフルード漏れを機に、4輪ともオーバーホールすることにしました。
そしてついでにどんな使い方をされたか分からないローターとパッドも交換して一度リセットしようと試みます。

今回使うもの



まずはモノタロウでシールキットとかを準備しました。
シールキットは、リアがマツダ純正のものでフロントはミヤコ自動車工業製にしました。前後とも安いサードパーティ製にしようと思っていたのですが、リアがよく分からず純正なら間違いないということでそうなりました。
あとスナップリングプライヤーはKTCの曲型ロング(SCP-172LL)が良い具合とのことでそれを、右側の純正部品は後日使うものです。


パッドとディスクローターはDIXCELにしました。
ローターがPDで、パッドがEXTRA Speedと割とリーズナブルで純正よりスポーツ走行寄りな感じです。車が軽いのでパッドは正直EXTRA Cruiseでよかったかもしれませんね。

オーバーホール


まずは一番酷いであろう左リアから始めました。
サイドブレーキワイヤーを取り外します。もちろんレバーは下ろして、室内のワイヤー調整の高ナットはゆるゆるにしておくと楽です。


あとはブレーキホースを外して(下に受け皿は必要かと)キャリパー本体を取り外します。
ナックルに付いている状態で緩められるところは緩めておくと全体を外したときに力が掛けにくくてボルトが緩まないという事態を避けられるかもしれません。
ローターも交換する場合は外してしまいます。


キャリパー本体です。もう漏れたブレーキフルードまみれで触りたくないレベルですが、パーツクリーナーをたっぷり吹き掛けてブラシなどで擦ったり、油汚れ用洗剤なんかで綺麗にします。

画像はありませんがまずピストンを取り外しました。これは裏にあるサイドブレーキ調整用のスクリューを目一杯締め込み、ブレーキホースの繋がっていた穴からコンプレッサーでエアを吹き込みます。
そうするとポロッとピストンが抜けてきます。ピストンの反対側には割り箸を緩衝材としておいておきました。


抜けたピストンです。予想に反してめちゃくちゃ綺麗ですし、錆もありません。


シリンダーも超綺麗です。多少の傷はありますが、縦方向にはありませんので問題無いですね。


次にこのオペレーティングレバーを外すのですが、冒頭のスナップリングプライヤーが必要になります。
クロー部分が長い(40mm〜)ものでないとスナップリングまで届きません。曲がっている物の方がアジャスタースピンドルを交わしやすそうです。
でもまずはスプリングを外すところからです。それからシリンダー側をバラします。


あとはパーツクリーナーをたっぷり吹き掛けて洗浄し、パッキンやダストブーツをシールキットに入っているものと交換すればOKです。
錆も出来るだけ落としますが大きな錆はマイナスドライバーでこそげ落とす感じで、残った細かいのは1500番〜2000番のサンドペーパーで落としました。
よく見るピストンのダストブーツの溝にまでは錆が無かったので比較的楽に落とせましたね。


シール類の交換が終わってキャリパーを組み上げたらあとは戻すだけです。
今回はパッドとローターも交換したのでやたらとピカピカです。
同様に反対側も行えば良いです。私のロドスタは右リアのキャリパーだけ新品になっていたので錆すら無く洗浄に時間を取られなくて楽でした。


フロントも基本はリアと同じですが、厄介指数の高いサイドブレーキ機構がありませんので簡単です。
ブレーキホースを外し、ナックルから分離してバラすのみです。
フロントは何とも言えない感じでしたが、ご覧の通り凄く綺麗です。深い傷や錆も無く状態は非常に良いと言えます。


ピストンもまるで新品のごとく綺麗です。流石にパッドに接するところは汚れと錆がありましたけれど、シリンダー側が綺麗なら良しです。


反対側も行って、リアより簡単に元に戻してオーバーホール作業は終了です。
この後ブレーキフルードエア抜きついでに交換作業もしました。1人でやるのはいささか面倒くさいですから、ブレーキペダルを踏んでくれる人を召喚しましょう。
私はティノ氏を召喚したので間違いありません。整備士資格持ってる人ですからw


あと忘れちゃならないのがこの銅パッキンです。
バンジョーとキャリパー・バンジョーボルトにサンドイッチされる形で存在しているので1ヶ所に付き2枚必要です。トータル8枚ですね。
再使用しても問題無さそうではありますが…15年経っていますから漏れてもおかしくないということで交換です。

全て終わったらボルトの閉め忘れが無いか・フルードの漏れは無いかを確認をして、タイヤを付けて地上に降ろせば作業完了です。
試走する際は必ず安全な場所で他車が居ないことを確認してからゆっくりした速度から始めてください。特にパッドとローターを交換した直後はブレーキが効かないものと認識してください。アタリが付いて来たら徐々に効いてきますので効き具合に応じて速度を上げるようにするべきです。

最後に…少しでも自信の無い方は無理して行わず信頼できる整備士にお願いしてやってもらってください。
自己責任では済ませられない事態になってからでは遅いです。
いのちをだいじに。